皆様
こんにちはtkmです。
今回から数回に分けて米国のComputer ScienceのPh.D.とM.S.の受験について語っていきたいと思います。
Ph.D.は駄目でしたがUC Irvine MSCSから合格を貰えたので後に続く人たちのためになるっぽいもの書いていきます。
【速報】ワイUC Irvine CS修士に合格
— Takami Sato (@tkm2261) 2018年4月11日
PhDは全滅だったし、修士でいくお金を確保できるか怪しいけど
とりあえずコネなし論文なしアラサーでも頭おかしい米国CSの倍率をくぐり抜けたられ事を素直に喜ぼう
スペック的には下界を攻めた気がするので多くの人に勇気を与えたい。笑
最近は受験する人が増加傾向なのか、記事が増えてきましたが、超優秀勢だったり、恥ずかしいからか細部が隠してたりするので、全部晒す記事は需要ありそうなので書きます。もう見栄とか張る歳でもないですし(´・ω・`)
あとなるべくポエムは廃して客観的な数字を記載するよう頑張ります。
2年半かかった受験の全てを書いていきたいと思います。
とりあえず私のスペック
29歳独身
2011年東工大経営システム工学科卒業(BEng of Industrial Engineering and Management )
- GPA: 84.2/100 (4.0換算で3.37)
- 2013年東工大大学院社会理工学研究科経営工学科卒業(MEng of Industrial Engineering and Management)
- GPA: 88.9/100 (4.0換算で3.56)
- 専門は連続最適化でSDPという対称錐推計画問題を扱ってました。
- 論文なし
- 英語は思い立ったときTOEIC 630点、最終的にTOEFL iBT 92点
- GREはQuantitative: 168, Verbal: 141, Analytical Writing: 2.5
- データ分析・機械学習分野での5年の実務経験
- Kaggle Master
- 留学奨学金全落ち
- 完全コネ無し
なぜ米国CS Ph.D.を志望したか
- 昔から研究してPh.Dが欲しかった
- 日本のPh.D.はその後のキャリアでプラスに働きにくい
- 米国の就労ビザがほしかった
- 修士から時間が経っていたので3年でPh.D.とれる気がしなかった(米国PhDは基本5年)
- 英国とかの3年Ph.D.は入学時点でResearch Proposalが必要と聞いてビビった
- どうやら無料な上に給料がでると聞いた
- 英語を運用出来るようになりたかった。
留学という観点からみた私のスペック
- 年齢は本番の出願では関係ないが、多分国内奨学金の選考で見られている
- そもそも学生でないと応募できないのも多い。30歳を超えるとさらに狭まる
- 学位がnon-CSで卒論修論書いたけどBEngとMEng
- BEngとMEngだと研究能力や経験があるとみなされない。むこうだと授業取ってただけの人と見られる
- GPAが3.6超えてない
- 日本だと意識しないけどGPA超大事。米国はGPAが就活まで効いてくるので覚醒剤飲んでも勉強しているのはこのため
- 米国外のGPAは当てにされてない説もある
- 論文ない時点でPh.D.はほぼ無理
- 論文は英語で研究活動が出来る事の最高の証明。おじさんみたいに苦労しないよう学生は頑張りましょう。
- TOEFLは大体100点が推奨で90点が最低要求(後述)
- GREのVerbal: 141, Analytical Writing: 2.5は誰が見てもクソスコア
- 実務経験はかなり効いたと思う。
- Kaggle Masterは唯一のアピールポイント
- UT Austinの面接もここを押しまくったし聞かれた。落ちたけど
- 米国Ph.D.は学生に給料支給が前提なので、お金持ち込むと受かりやすい。というか英語怪しい日本人は奨学金ないと厳しい
- 米国は超絶コネ文化なので、推薦状は強力。もちろんそんなものは持ってないし、コンタクトもとってない
留学における日本人の不利な点
- 英語版の学位名が適当だったりする。
- 多分自分の学位の英語名暗記している人多くないと思う。
- 卒論修論も立派な研究活動の一部なので、研究能力があることを頑張ってアピールしましょう。
- 学部修士ともに取る授業数が膨大でどこでどの数学を勉強したのか把握されない
- インタビューで「君はどの授業で数学を学んだのか?」と聞かれた
- 向こうは学期で3つ程度しか授業をとらない
- 願書に数学関連の履修した授業を書かせるところも多いが、日本語名が長すぎて大体かけない
- StanfordのCS243みたいな授業コードを日本の大学も導入して欲しい
- GPAを取る側も採点側も適当にやってる
- 日本だと就活でも見られないし、単位貰えればOKの精神で適当にやってしまった人多いと思う。
- 米国では重視されるので注意。例えばGaTechのPh.D. in Computer Scienceでは『The desirable minimum undergraduate GPA is 3.5/4.0.』と書いてある。
- やっちまったものはしょうが無いので、過去の自分が頑張っている事を祈りましょう。
- 日本学生支援機構の奨学金は学生ローン
- 『特に優れた業績による返還免除』になったのでCVに書いたが、書き方が凄い難しかった。
- 結局記載は「Repayment Exemption of Student Loan (about $25,000) for Students with Excellent Grades ー Japan Student Services Organization」とした。金額はしっかり書いてアピール
受験結果
年齢的にもきつかったので2年間応募しまくりました。推薦状を書いていただいた方々の励ましなしにはここまで応募は出来ませんでした。
中国人留学生は30ぐらい応募すると聞いていたのでノリと勢いです。
最終的にPhDでインタビューが来たのは去年のUT Austin ECEだけでした。しかも最終的に祈られました。
今年はMSも混ぜて正解でしたが、私のスペック的にはPhD減らしてMS増やすべきでした。
ただ諦めもつかなくて記念受験的に受けてしまいました。
日付を細かく書いたのは、出願から4ヵ月間は本当に精神的に辛いので、後に続く人たちに祈られるにしてもいつ祈られるかを共有したかったからです。
我ながらよくこれで応募したと思う。
2年半諦めなかったことが最大のファインプレーだった気がする。