tkm2261's blog

研究員(OR屋) → データ分析官 → MLエンジニア → ニート → 米国CS PhDが諸々書いてます

初心者がZwift Ride with KICKR COREで頑張るバイクフィッティング

tkmです。前回に引く続き自転車ネタです。前回のブログを書いてから色んな方々に貴重な意見を頂き、引き続きZwiftライフが充実しています。ほぼほぼ毎日乗るのが3ヶ月は継続しています。

yutori-datascience.hatenablog.com

そんな中、悩みのケツの痛みについては皆さん口を揃えて「フォームが良くないのでは」とおっしゃるので、初心者ですがなんとかバイクフィッティングに挑戦してみました。

色々情報はあるものの調べた結果このサイトが良さ気に見えたので、これをGemini 2.5 Proに食わせてステップバイステップガイドを作ってそれを実行しました。

www.bikedynamics.co.uk

注意:これは初心者が公開されたフィッティングガイドを元にAIにアシストされながら自分のフィッティングを試すブログです。本記事はあくまで体験談であり専門的なバイクフィッティングは専門店にご相談されることを推奨します。間違った記載があれば分かり次第追記します。

1. シューズのクリートの調整

乗って調整する前にクリート位置を決めます。基本的にペダルの軸が母指球の上に来るように前後位置を調整するとのこと。ただし後ろに下げるデメリットがほぼないので迷ったら後ろ側に設定すれば良いらしい。左右位置は膝がまっすぐ上げ下げできる位置に調整とのこと。

2. サドル高の調整

2-1. 大まかな調整

素足になり足を閉じて股下(Inseam)の長さを測ります。硬いものを股に挟んで上側を計測します。私の場合は 75.5 cmでした

次に大転子の上までの長さ(Greater Trochanter Height)を測ります。大転子は触ってわかるのでその上にシールを張って測りました。最初の大まかな調整なので細かいことは気にせずやりましょう。私の場合は 87 cmでした

それをこのサイトに入力すると、Saddle Top to Crank Centreの長さ。つまりサドルの上からクランクの中心までの長さの大まかな推奨値がわかります。私の場合は 678.74 mmつまり約 67.9 cmでした

BikeDynamics - Bike Fitting Specialists - Crank Arm Lengths

この長さはシートポストに沿った長さで垂直方向の長さではないのが注意です。詳しくは下記に。

BikeDynamics - Bike Fitting Specialists - Saddle Height Calculator

下の画像はZwift Rideの身長を元にした推奨設定(私の場合175cm なのでLとMの中間。Zwift Rideは各部にアルファベットで目盛りが付いている。)と大まかな調整で求めた値でサドル高を調整した状態です。

「え?Zwift Rideの推奨設定と全然違うやんけ!」となるわけです。おそらく脚長の欧米人基準で作られているためこのガイドを日本人が参考にするのはまずそうです。一方、右側の大まかな調整のものは144°とかなり推奨値に近く、あと少しサドルを下げれば良さそうです。(フィッティングに絶対的な正解はないので実は左が良いのかもしれませんが、後々みるフィッティング後の画像だと確かに右側のほうがかっこいいので正しく思えます。)

2-2. 膝角度によるサドル高の詳細調整

膝を完全に伸ばした時の角度が141°になるように調整します。女性の場合1-2°高くなるようです。あと膝の最小角度が70°未満にならないかどうかも確認します。ただ他のサイトなどをみると最大角度の推奨は145°〜155°だったり150°が推奨など諸説あったので結局色々試すしかなさそうです。

3. サドルの前後位置および角度の調整

3-1. サドル前後位置の調整

クランクを水平にしたときに膝の皿がペダル軸の中心を通るように調整します。

3-2. サドル角度の調整

水平を基準として前かがみ方向に3°までは好みで調整して良いそうです。(これはsxsradioで教わった。)

4. ハンドルの調整

次にハンドルの位置を調整します。ちなみにサドルの位置はハンドル位置に影響されるべきではないとのことで、サドル回りを固めてからハンドルの調整をするのが定石のようです。あと下半身に比べて上半身はパフォーマンスと快適さのトレードオフなところがあり、その分許容度が大きいようです。

Bike Fitting Specialists - Handlebar Reach

4-1. ハンドル高の調整

まずハンドル高を調整して上半身の角度の調整をします。ブレーキとシフターに手を添えポジションで上半身の角度を40°から50°の間にします。推奨は43.5°のようです。下ハンドルを握ったときの角度は30°から40°の範囲で推奨は33.7°のようです。基本的にパフォーマンスを損なわない限りはハンドルは下げたほうが良いみたいなので快適さとの兼ね合いでどこまで下げるかを考えると良いとのこと。

4−2. ハンドル前後位置の調整

次にハンドル前後位置の調整をして上腕が上半身に対して85°から90°の間になるようにします。肩をリラックスさせて肘の角度もつっぱらずに159°ぐらいが推奨されます。ただしこの辺りはハンドル高と前後位置がお互いに影響を及ぼすので調整が難しく。取れる前傾姿勢の強さは体幹といったトレーニングレベルにも寄ってしまうので完璧に合わせに行くのは難しいです。

5. 最終調整

最後に身体全体を写したりペダリングしてみたりして微調整をします。下の画像がZwift Ride推奨設定(左)と最終的なフィッティング後の姿(右)です。

「いや何かめっちゃそれっぽくない!」と自分でも驚いています。肩と上半身の角度が浅いのはもう少し体が出来てくると、より前傾が取れるようになって改善すると信じています。現状だと楽な姿勢をとると肩で80°以上を出すのは難しかったです。

6. 数日間乗りながらの調整

調整時は普段のペダリングになっていなかったりするので、数日間ポジションを試しながら微調整します。試してみてやはり膝の最大角度139°は窮屈なのでサドルを上げて142°まであげました。これを考えると最初の大まかな調整の数値って良かったんだなと感じます。計算式凄いですね。142°でも少し窮屈なので144°にするかもですが、いずれにせよ以前の156°は大きすぎたのでこの辺りの設定に慣れていこうと思います。調べた限り膝の最大角度の推奨は145°〜155°だったり150°が推奨など諸説あったので色々試して自分に合うものを探すのが大事そうです。

2025/07/31 追記:クランク長の選択

このフィッティングガイドによればクランク長はサドル高についで二番目に大事な値とのことで、最近sxsradioでも話題になっており最近はクランク長に注目度が高まっている様子です。このガイドに推奨クランク長の計算式が載っており、計算すると私の場合は163.4 mmと出ました。なので入手性から160 mmか165 mm辺りを試すのが良さそうです。

BikeDynamics - Bike Fitting Specialists - Crank Arm Lengths

特に身体の可動域が訓練されていない初心者は短めのクランク長がオススメとのこと

初稿で触れなかった理由としては変えられるものではなくGemini君も言ってこなかったので飛ばしました。今はZwift Rideはデフォルトの170 mmのクランク長を使っています。ただZwift RideのオプションでこのZwift Ride Adjustable Crank Armsを買えば160 mm, 165 mm, 170 mm, 172.5 mm, 175 mmに調整することが出来るとのこと。

Zwift Ride Adjustable Crank Arms

買いたい気がするものの、「Professional installation strongly recommended—requires specialized tools for safe and proper assembly.」といっており色々面倒なのでしばらくはこのまま170 mmで行く予定です。もし自転車を新しく買われるのであればこの計算式を目安にしたり、短めのものを選んでおくと良さそうです。

Zwift Ride推奨設定とフィッティング後の差分

最後にZwift Ride推奨設定とフィッティング後でどのぐらい差があったかを検証します。私は身長175 cmなので推奨はL-Mの間に合わせることになります。

身長175cmの推奨 フィッティング後 差分
サドル高 L-Mの間 K (身長172 cmの推奨) 1.7 cm下がった
ハンドル高 L-Mの間 F (身長162 cmの推奨) 3.9 cm下がった
ハンドル前後位置 L-Mの間 O (身長180 cmの推奨) 1.8 cm 遠くなった

欧米人基準で推奨値が作られていることを考えると、胴長になりがちな日本人だとサドルを下げてハンドルを前にかつ下にする必要がありそうです。自分的には肩の角度がまだ浅いので今後これはもっと大きくなりそうです。ただZwift Rideとしては初心者用に上半身側は前傾を強くし過ぎないポジションを推奨にしているのかもしれません。いずれにせよ折角Zwift Rideは普通のロードバイクと違い細かい調整が効くので、この推奨設定は当てにしすぎず自分でフィッティングしたほうが良さそうです。

おまけ: 角度の測定方法について

角度の測定方法は色々試した結果、スマホを設置してそのカメラの情報をZoomで送ってPC側で画面キャプチャする方法に落ち着きました。多分もっと良いやり方はあるのですが出来たので良しとします。本当はカメラから流れてくるものにリアルタイムで各部位の角度が出せると嬉しいので、だれかそんなバイクフィッティングアプリを作ってくれないかなーといった感じです。もうありそうだけど。

そのあと、撮ったキャプチャ画像から膝の最大進展の画像を選んだり、膝の角度を出すための直線は目で見て適当に引きました。そのあとPowerpointの直線を回転させて当てはめて「何度かなー?」と適当に測定しています。そのためかなりの誤差が乗っています。ただ自宅で完璧に測定するのはそもそも無理なのと推奨値も自分の場合の最適値ではないのでどの道乗ってからの微調整が必要なので諸々エイヤっとやってしまいました。ただ画像で見る限りフィッティング後のやつはいい感じなので初心者は一度試してみると良いと思います。古いポジションも大真面目に乗ってたんですよ。。。ホントに動画とらないとわからないので一度やるとよいです。

まとめ

こんな感じにネットにある良さげなガイドでバイクフィッティングを試してみました。かなり荷重が腕と肩に行くようになったのを感じます。これから前傾は強くしていくので上半身の筋トレも含めて色々やりつつZwift続けていきたいです。